コヨーテ・ア・ゴーゴー

プライベート色をなるべく取り除いた日記

最近入手したP-MODELのライヴDVD『三界の人体地図』を紹介しよう。これは1988年に行われたライヴを記録した作品。名曲がびっしり詰まった最高の演奏だ。メンバー全員の個性が爆発していて、熱い!平沢進さんの歌とギター&ギターシンセは神々しく鳴り響き、中野照夫さんのベースがサイコーに変態的でクールだ。どのあたりがかっこいいのか、それを語るには時間が足りないので省略。ホントにホントにかっこいい!(俺の中では)ライヴ映像作品としてはNUMBER GIRLの『シブヤROCKTRANSFORMED状態』に匹敵するかっこよさだ!買って損無し、一家に一枚!

同じく最近入手したマンドレイクのアルバム『アンリリースト・マテリアルズ VOL.1』を聴いた。目が回るような変拍子と次から次へめまぐるしく展開する複雑な構成を持った長尺の曲はまさにプログレ。そのかっこよさにシビれると同時に俺は驚愕した。マンドレイクとは平沢進さんがP-MODELを結成する前、73年から78年までやっていたプログレ・バンドである。P-MODELとは全く違った音楽性を持っていた。1枚も音源を残さなかったこのバンドのデモ音源やライヴ音源を収めたものがこのアルバムだ。俺が驚いたのは70年代にこんなテクニックとセンスを持ったプログレッシヴ・ロック・バンドが日本に存在していたなんて夢にも思っていなかったからだ。結成当時、平沢さんはまだ大学生、なのに何なんだこの技量と発想の豊かさは!平沢さんにはとてつもないカリスマ性を感じていたけど、こんなに若い頃から既に天才丸出しだったのか。とにかく、(特にプログレ好きは)これを聴けばヨダレと鼻水を流して感動し炎上すること間違い無しでしょう。

マンドレイクP-MODELヒカシューあぶらだこ・・・、自由で個性に満ちた音楽をやっている人たちには国や時代なんて関係ない。スゴイ人たちは昔からスゴイ。常識という鎖を引きちぎっているのがわかる。彼らの昔の音源を聴いていると、現代の若者はもっとがんばらなきゃいかん、と思うと同時に情けない気持ちにもなる。ある程度の秩序やバランスが芸術には必要ではあるけれど、「こんなことしたら伝わらないんじゃないか。もっとわかりやすくするべきじゃないか。」などとあまりにも考えすぎるのもつまらないと俺は思う。少なくとも映画に比べたら、音楽や絵などは作るだけならほとんど何の制約も無いに等しいんだから、みんなもっと自由にやってもよさそうだと思うんだけどナァ。

上記の『三界の人体地図』の映像がYouTubeなどにアップされている。削除されていないのはもしかしたらこういった動画を見てからDVDを買う人がいることを見越した判断なのだろうか。かく言う私もその一人である。YouTubeが無かったらこのDVDの存在を知ることは無かっただろう。
さあ、あなたも・・・。