福岡BASS SON


福岡DRUM SONに行き、bloodthirsty butchersのライヴを見てきた。

今日は結構客が多かったように思う。100人くらいはいたんではなかろうか。一昨年のツアーの時もこのライヴハウスだったが、あの時はもっと少なかった(30人もいなかった?)。この2年間でファンが増えたということだろうか。とにもかくにも喜ばしいことだ。

物販でTシャツ2枚とエコバッグを買った俺は真ん中よりやや左寄りで前からほぼ3列目の位置についた。射守矢さんの全身が見える素晴らしいポジションだ。

最新作『ギタリストを殺さないで』を引っさげた今回のツアー“391tone Presents tour 07 Don’t shoot that guitarist!”の一発目を飾るのはひさ子さんの地元、ここ福岡。

メンバーがステージに登場。射守矢さんは入ってくるなりキリンビールをぐいっと飲んだ。そしてライヴ開演。爆音が、世界を包む。

射守矢さん(bass)は今日もクールだった。そして誰よりも温かくて熱いベースを弾いていた。俺が女だったら惚れてしまいそうなほどかっこよかった。彼のトレードマークのムスタング・ベースから放たれるコード弾きの迫力はライヴでは10倍くらいになる。

ひさ子さん(guitar)は堂々とした男らしい弾きっぷりに磨きがかかり、時には日本刀を手にした侍のように、時には幼子イエスを抱く聖母のようにも見えた。露出でしか自分をアピールできない歌手に「エロかっこいい〜!」とか言って夢中になっている女性諸君、本当にかっこいい女性とはひさ子さんのような人のことをいうのだよ!俺が女だったらひさ子さんのような女になりたいと思っていたかもしれない。

小松さん(drum)は今日は何回か曲の展開を間違えて吉村さんに怒られていたが、他のメンバーがカバーしてくれたおかげで演奏がストップすることも無く、何の違和感も無く曲を聴かせてくれた。小松さんの重いドラミングが無ければブッチャーズは成り立たない。

吉村さん(vocal/guitar)の魔法のようなギターはバンドを強力なリーダーシップで引っぱっていた。超ラウドな音と繊細な音を自由自在に操り、感情爆発のギターソロを弾く姿はとても頼もしく、ブッチャーズを20年引っぱってきたリーダーとしての貫禄がうかがえた。そして全身全霊のヴォーカルは言霊をオーディエンスの心にダイレクトにぶち込んでくる。This is YOSHIMURA HIDEKI.

ブッチャーズ・サウンドの最重要ファクターと言っても過言ではない射守矢さんの唯一無二のベース・プレイをじっくり見ることができて大満足だった。射守矢さんのベースは“第3のギター”でもあり、小松さんのバスドラムは“第2のベース”でもあると俺は思う。これが超重厚なブッチャーズ・サウンドの秘密だ、と俺は勝手に思っている。

最新アルバムからは10曲全部が演奏され、過去の曲もたっぷり8曲やってくれた。アンコールの最後を飾ったのは名盤kocoronoの中でも名曲との誉れ高き『7月』。もはやアンコールの定番となったこの曲だが、2つとして同じ演奏は無く、演奏される度に違う景色を見せてくれる。2本のギターが思いのままに奏でる音が絡み合い、ドラムとベースがひたすらリズムを刻みまくる長い長いエンディングはロック史に残る名演だ。

生きていてよかった。ロックが好きでよかった。

曲順は絶対間違っているが、セットリストはだいたいこんな感じ↓

方位
B2
yeah#1
神経衰弱
official bootleg / let's rock
sunn
サラバ世界君主
ムシズと退屈
story
ホネオリゾーン
ギタリストを殺さないで
lucky man
アハハン
理由
イッポ

〜アンコール1〜
サンザン
JACK NICOLSON

〜アンコール2〜
7月/july

ギタリストを殺さないで

ギタリストを殺さないで