押井守23時間45分

NHK BS2で8月5日〜12日にわたって放送される『アニメギガスペシャル とことん!押井守』という番組がある。

番組サイトでは“日本のアニメを代表するカリスマ的存在、押井守の魅力を味わい尽くす23時間45分。劇場用アニメ、実写映画、TV用アニメ、OVAなど、これまで発表された作品から代表的なものを網羅し、押井監督自身がそれぞれの作品を語ってゆきます。”と紹介されている。

凄まじい内容。さらに詳しく番組表を見てみると、実写作品『アヴァロン Avalon』、『BSアニメ夜話スペシャル「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」』や生トークなどもあり、全世界の押井ファン垂涎の充実っぷりだ。『うる星やつら テレビシリーズ』の人気投票も楽しみだが、何より、押井さん自らが数々の作品について語るのを聞けるのが楽しみだ。

詳しくは『アニメギガ』の特設サイトへ
http://www.nhk.or.jp/animegiga/oshii/


NHKには感謝したい。

視聴率を取らなければならない運命に逆らえない民放とは違い、本当に作るべき番組、後世に残すべき番組を作り、放送することが比較的しやすいからなのだろうか、NHKでは“一般人の大多数が知っているわけではないが、紛れも無く本物の芸術家”といった人物たちを取り上げることが多いように思える。

「公共放送であることに甘えて手を抜いてるんじゃないの?」と思ってしまうような番組もある反面、特にBSの特別番組には、「視聴者にウケのいいものだけではなく確かな質の高さを持った番組を作ろう」という姿勢が感じられるものが多い。

押井さんを約24時間も特集するなどということは民放では100%不可能だろう。いかに押井さんが世界的に黒澤明北野武宮崎駿らと並ぶ知名度を持っているとはいえ(その辺は詳しくないが、少なくとも日本人よりは海外の人間の方が押井さんを理解している人が多いだろうとは思う)、国内の一般認知度が高いとはいえない彼をこれだけ深く掘り下げる番組が放送できるのはCSを除けばNHKくらいしか無いだろう。

民放に長所があるように、NHKにも長所がある。“量より質”を実践できる環境である。

金を払って見る価値があると思っているから、受信料を払うことに微塵の抵抗も感じない、俺は。

抵抗を感じる人も、受信料は払いましょう。




国民年金保険料を払いましょう。

投票に行きましょう。