浸透圧

ストラト録音。


NHK総合で毎週夜11時から放送されている『爆笑問題のニッポンの教養』。今回は爆笑問題が、ポップカルチャーや"オタク文化"に精通する精神科医斎藤環氏を訪問。

斎藤先生は患者をひきこもりから救い出す立場にあるにもかかわらず、「ひきこもりが個性や創造性を生み出すきっかけになることがある。」という理論を展開。友達を作れず閉じこもった学生時代を過ごした太田さんも自分の体験を語りながら、ひきこもりとは何か、そこから脱出する突破口になるものは何か、熱く語った。

エヴァンゲリオン”、“セカイ系”、“万能感と無力感”、“見えない敵”、“太平洋戦争”、“私小説”、“コミュニケーション断絶”、“お笑い”・・・様々なキーワードが飛び出した太田さんと斎藤先生の会話に、何かが見えた気がした。


「人間皆精神病患者。そこに程度の差があるだけ。」

「自分がありすぎる人間はコミュニケーションが下手。」

「ひきこもるなら本を読み、映画を見よう。」

「ひきこもりをプラスの方向に持っていくのは他者との出会い。」

「人を好きになることは自分を好きになること。」

「人生とは自己愛の成熟の過程である。」


やはり最重要キーワードは“自己愛”なのか。たけしさんも去年の日本教育白書で言っていたような気がする。自己愛があるから生きていける、と。

自己愛があるから自分を好きにも嫌いにもなれる。人を好きになれる。


ちなみに、初めて感動したアニメが押井さんの『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』だという太田さんは『新世紀エヴァンゲリオン』を放映当時見て、ブームになる前から「これは話題になる。」と予見していたらしい。さらに、ちなみに、この番組が収録された斎藤先生の診察室の雑然とした本棚に『うる星やつら』のラムとテンのフィギュアの箱が置いてあったのに気付いた。


最近、「読書の秋ってことで本を読もうか。」と思い立ち、読書強化期間中だったのだが、今回の放送を見てますます本をたくさん読まねば、と思った。